2016年6月議会 宮地の個人質問

大阪府中学生チャレンジテストは廃止すべき


【質問】①
 大阪府教育委員会は2014年度より中学校1・2年生を対象に「中学生チャレンジテスト」を
 開始した。 実施前から自治体ごとの平均点を公表するなど課題があったが、昨年度本格
 実施されテスト結果が個人評定や入試の内申に影響することになった。
 そのため、中学生や保護者・教職員に大きな混乱と不安を引き起こしている。
 豊中市教育委員会として「中学生チャレンジテスト」実施に際し、どのようなとりくみ
 を行ってきたか。

【答弁】
 公立高等学校入学者選抜制度は、大阪府教育委員会の権限で決定されるが、
「事実上の入試の前倒し」と捉えられることから、教育活動に支障が出ることを懸念し、
 府教委には伝えてきた。

【質問】②
 中学1年生で国語・数学・英語の3教科、2年生で理科・社会を加えた5教科で実施される。
 一回のテスト結果で教科の「学年評定」が変更されることがあるが、このことについて
 どのように考えるか。

【答弁】
 各学校の評価活動は、教員が学校の指導計画、評価基準に基づき精度を高め、
 各学校の責任で行うべきものである。

【質問】③
 中学3年生のチャレンジテストが6月23日に実施され、この結果に基づき学校ごとの
「評定平均の範囲」が設定される。
 5教科のテスト結果に基づいて設定された「評定平均の範囲」に、テストが実施され
 ない音楽・美術・技術家庭・保健体育も含まれることに問題はないか。

【答弁】
 9教科全体の「評定平均の範囲」をチャレンジテストの活用により算出することに
 ついては学校からも意見が出されており、課題として認識している。
 一方、大阪府教育委員会は「妥当である」としている。

【質問】④
 学校現場からは、チャレンジテストに対しどのような意見が出されているか。

【答弁】
 学力の一つである「関心・意欲・態度」がチャレンジテストでは測定できないこと。
 支援学級在籍生徒や不登校生徒などへの対応などが提起されている。
 入学者選抜制度においては、調査書の公平性が担保されるとともに、中学校の教育活動に
 与える影響に十分配慮したものであるべきと、引き続き大阪府教育委員会に伝えて参る。

【要望】
 このままの制度では、生徒たちの一年間の学習が正当に評価されない。
 テストのための学習活動になりかねない。
 塾などが利益追求のためのテスト対策事業を始めている。
 ますます、教育がテスト至上主義、競争主義に陥ってしまう。
 答弁では、一回のチャレンジテストの結果で評価を変えることは問題であると
 豊中市教委も認識されている。
 また、テストのない4教科の評価も5教科のテスト結果で縛られることの不合理も指摘
 されている。 チャレンジテストは廃止されるべきであるが、少なくとも上記2点は
 早急に是正されるよう、都市教育長協議会等で議論し府教委を動かしていただきたい。


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